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クモヤ143-9

トウ

2023年4月 廃車

東京総合

車両センター

最終更新
2024.7.3

ATC/ATS-P/SN 電気指令ブレーキ 全検2020.6 要検2017.1

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▲廃車のため、大都会東京に別れを告げる。手前がクモヤ143-9。
(2022年3月/@渋谷~原宿)

  車両紹介

 東京総合車両センターには、かつてクモヤ143のような多くの国鉄型事業用車が在籍していた。しかしながら編成ごとの車両管理が主流となっていく中で、牽引車としての出番は減少。その多くは2008年から2012年頃にかけて廃車となった。

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▲入場中のひとコマ。
(2016年12月/@大宮総合車両センター)

 しかし、このクモヤ143-9とクモヤ143-8は2023年まで現存し、晩年は連結訓練や自身の検査時にその姿を見ることができた。2021年からは有料の撮影会も行われている。

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▲東京総合車両センターで行われた撮影会。
(2021年12月/画像提供:WrChs様)

 2両とも2022年3月にEF64 1030の牽引で長野総合車両センターへ配給輸送され、翌2023年6月頃に解体された(車籍抹消は2023年4月)。

 これによりクモヤ143形は廃形式となり、長野総合車両センターに残る
クモヤ143-52(車籍なし)が唯一現存するのみとなった。



📚 浦和電車区への出張(2014年11月)

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▲浦和電車区へ向かう。
(2014年11月/@上野~鶯谷)

 首都圏のみに在籍していたクモヤ143-0番台だが、管理人が興味を持ち始めた頃はすでに虫の息で、なかなか走行シーンをとらえることができなかった。

 そんな2014年11月、浦和電車区へ回送されるとの情報を入手。
篠ノ井吾妻の霜取りとは訳が違う。少ないチャンス、なんとしてでも納得のいく写真を撮りたい…。当日はかなり緊張していた。


 自分が撮影地に選んだのは有楽町駅。高層ビルが間近に迫っていて、「都心を走る」イメージがよく伝わる。
 先客はなし。…まあ、こんな貴重なシーンを、わざわざケツ撃ちしようとする人はいるまい(笑)カメラを取り出し、構図を決めていく。

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▲こう撮るはずが…
(2014年11月/@有楽町)

 しかし通過20分前になって、急に露出が下がり始めた。雲が接近していたのだ。ヤバイ…頭が真っ白になってきた。

 いつもなら、ここで雲の量や流れを観察してどうするかを決めるのだが、今回は状況が違った。周囲のビルがあまりに高すぎて、遠くの空が見えない!

 すでに大崎を発車している時刻だった。一気に焦る。でも時間がない…

 確信はなかったけれど、大宮行きに飛び乗った。北のほうは晴れているように見えたのだ。

 上野で降り、急いで2番目の候補地としていたオーバークロスへ。このスジはどこで撮っても逆光なので、ここでも後追いをするべく待機。

 ありがたいことに、上野周辺は晴れていた。雲もほとんど見当たらない。加えてクモヤの回送が遅れており、数本の練習電もあった。

 ここまでの新幹線代がパーになることは避けられそうだ(笑)

 こうなれば、あとは待つだけ。上野方に目を凝らし、クモヤが近づいていることを確認。ファインダーに全神経を集中させ、なんとか納得のタイミングでシャッターを切ることができた。

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 都会らしさはないが、木々のおかげですっきりとした印象。土壇場の大逆転、と言ったら大袈裟かもしれないけれど、とても思い入れの強いカットになった。

  略歴
 
1978年2月
日立製作所で落成し、品川電車区へ配置される
 
2013年1月
大宮総合車両センターでの検査を終え出場
 
2014年11月
浦和電車区の一般公開で展示される
 
2015年6月
中野電車区で訓練に使用される

2017年1月
大宮総合車両センターでの検査を終え出場

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▲東京スカイツリーを背に走る。
(2020年6月/@山手線 大塚)

2020年6月
​大宮総合車両センターでの検査を終え出場

2022年3月
クモヤ143-8とともに長野総合車両センターへ配給輸送される

2023年6月頃
長野総合車両センターで解体される(4月付で廃車)


※工場・車両基地の名称は当時のまま記しています


📷 gallery #クモヤ143-9
(記事はこちら)​

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